1988年10月23日 グラナダにて
先日のメイルがあまりにもきたなくなったので、
今日は鉛筆で書きます。
バルセロナでは地球の歩き方に出ていた、
カトリック系の女子寮に2泊しました。
1泊850ペセタ。バス・シャワー共同で
わたしは4人部屋でした。
留学生や会社員が長期滞在していて、
台所や洗濯場もあります。
ひとりとても恐いおばさんがいて私が朝、
洗濯をしようとうろうろしていると、
「みんなまだ寝ているんだから静かにして」とかなり険悪な
調子で 言って来ました。
「ではあとで洗うから、場所だけ教えて」というと
「No」の一点張りです。
水を飲もうとすれば、「自分の部屋の近くの台所を
使え」といわれとても
いやな気分になりました。
私の言い方が悪かったのかなあ?
この宿を捜すために道でちょっと尋ねたところ、
マリ・カルメンと言う
18歳の女の子が汗だくになって1時間ぐらい一緒に
探し回ってくれました。
いろいろお礼を言いたかったけれど
「何でもない事だから」と言って行ってしまいました。
住所だけは聞いたのであとでお礼を書く事にします。
10月22日17時30分のサンツ駅発の夜行で
今日23日グラナダに着きました。
グラナダはすばらしい。ここの学校もいいかな、
と思いました。
ここまで機中泊、寝台車、女子寮、寝台車と
貧しい旅だったので
グラナダでは3つ星ホテルに泊ることにしました。
合流したので3人になっていました。)
8、370ペセタという値段。
1人当たりは大した事有りませんが、
スペインに居るととても高いと感じます。
それでも久しぶりにまともなベッドと広いお風呂に
シャワーのある部屋で洗濯をし、のびのびしています。
昼間アランブラ(アルハンブラ宮殿の事)に行く途中
下宿を探して行って みましたが、お留守のようなので
メモをおいて来ました。
帰りも寄りましたがやはり留守で、とても残念。
アランブラで入場券の事を訪ねると、スペイン人の
おじさんが「ムリョー(無料)」と言います。
そのあと私たちのあとを付いてきて
ガイドらしき事を日本語で「右、ライオン、噴水」
なんてしてくれました。
出口近くで他のおじさんが「スペイン語出来る?」と
聞くので「少しなら」と答えると「スペインのギターは
有名だが勉強に来た日本人はもっと
上手になってかえっていく。
あなたもスペイン語はなせるし、日本人は本当に
まじめでインテリだ」と言いました。
するとまたさっきの「ムリョー」のおじさんが
やってきて日本語で「スペイン語だめだめ、
日本語、日本語。彼ははげ、私もはげ。」
なんていうので大爆笑でした。
さて、アランブラを出てからヌエバ広場に行って
ベンチにかけていると、子供たちが遠巻きにしています。
なにやら聞こえて来るのは
「英語で話し掛けてみれば」という事。
スペイン語で「Buenas tardes(こんにちわ)」と
言ったとたんにわーっと
10人ほどの子供たちに囲まれてしまいました。
私が「ちょっとならスペイン語を話せる」というと
「僕はたくさんしゃべれるよ」などとかわいい事を言います。
そしてやつぎはやの質問。
「クンフーを知っているか」
「ブルースリーを知っているか(すごい人気みたいです)」
などなど。
「写真を写そう」というと「僕が」「僕が」という騒ぎで
結局ほとんど フィルムを使われてしまいました。
私たちの顔など写っていないでしょう。
バルセロナではなかった事ですが、グラナダでは
こんな風にいろいろ声をかけてきます。
バルやレストランに入るのもだんだん慣れてきました。
しかし相手にとってお客である
今は私のつたないスペイン語でもすみますが、生活、
となると難しいだろうな、と感じます。
バルセロナのわずか2泊の寮生活も気が重かったし。
イスパニスタの教科書やNHKのテキストはすごいな、
とここへ来て思います。
単語力がないのは本当に大変です。
道で看板を見掛けては辞書を
引いたりしていますがとても追いつけない。
さて、物価ですが想像以上に安かったです。
カメラもラジカセも日本製にこだわらなければ
10、000ペセタしません。
3、000ペセタのカメラなどごろごろしてます。
こんな事なら何ももたずに来てもよかったな、
と重い荷物を背負いながら思います。
日本はなんて高いんでしょうね。
ただマクドナルドは高い、と思いました。
マドリッドには元宝石店を使った世界一豪華な
マクドナルドがあるそうですので楽しみです。
そうそう地下鉄や町角に突然体重計が置いてあります。
5ペセタ入れて計ります。
あれを人前で使う人がいるのでしょうか。不思議です。
明日は12時に列車に乗ってコルドバへ行き2泊し、
その後得意の夜行でマドリッドです。
そしていよいよ11月1日から第一候補のサラマンカ、
と言うわけです。
列車で一緒になったおばさんに「サラマンカは
とてもきれいな街だけど とても寒い。」と
聞いたので寒さに弱いわたしはおびえています。
それと滞在の形をどのようにするかも悩みの種です。
住所が決まったらまたご連絡します。
今部屋がとても寒い。フロントにみちえちゃんが
英語で言うと「今は使えません。なぜなら温度は
ちょうど良いから」といったそうです。
本当にスペイン人って分からない。
さて、今12時です。東京は朝8時ごろですね。
皆寝てしまったのでわたしもそろそろ休みます。
BUENAS NOCHES.
グラナダには結構感激したはずなのに、意外に記述が少ないですね。
アランブラ宮殿の素晴らしさは文字では書けなかったのかも。
ジプシーのフラメンコを見る事の出来る店がたくさんあったのに、
とうとう見なかったのは謎。ちょっと入り口が怪しげだったのも
あるのでしょうね。
意外に箱入り娘だったのかしら。
というか、心の奥底には「じぶんは観光に来たのではない」、と
いうのもあったように思います。
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